第1話「はじめてのドS」
脚本:雑破 業 絵コンテ/演出:益山亮司 作画監督:佐々木貴宏
海外留学を夢見る16歳の桜ノ宮苺香は、資金集めのためにバイトの面接を繰り返すものの、その目つきの悪さのせいでなかなか受からないことに落ち込んでいた。
しかし、そんな苺香の前に突如現れた金髪の外国人・ディーノから、自分の喫茶店で働かないかとスカウトされる。
初めてのバイトが決まり、喜ぶ苺香だったが…。
『ブレンド・S』、アニメ1話を観ました。
前にこんな記事を書きましたが、原作はきららの中でも一番好きな作品のひとつです。
(本当にアンチと思われると怖いので、こっそり追記しています)
この作品に関しては毎週、アニメを観た感想をできるだけ早く書いていきたいと思います。まだ観られていない方は、ネタバレにご注意ください。
アバン
OP前は、原作1巻の描き下ろしページとほぼ同じ内容でした。主人公の苺香がアルバイトの面接の不採用通知を見て落ち込む場面と、次の面接に向かう際に店長のディーノと出会う場面。
ただ、苺香の笑顔を見て猫が逃げ出すシーンは、アニメオリジナルだったでしょうか。PVでも観られますが、このときの苺香の「ニタァ…」という表情にゾクゾクします。
苺香は「目つきが悪いせいでいつもアルバイトの面接に落とされる」という設定ですが、視聴者から見ると普通に可愛いので、この設定に違和感を感じることがたまにありました。
そのあたりの事情を含めて、このオリジナルシーンが挿入されたのかもしれません。確かにこんな表情をしてしまっては、特に接客業では採用しづらいでしょう。別のお店(というかスティーレ)では需要がありそうですが…。
Aパート
こちらも、原作1巻の第1話とほぼ同じ内容です。苺香のドS接客を存分に堪能できました。こんなお店があったら通います。
中でも印象的だったのは、店長のディーノ。鼻血を出しながら苺香に「好きです!」と叫ぶシーンは、原作でも強烈でしたが、アニメで声がつくとさらに気持ち悪い(良い意味で)。
ただ、やっぱりディーノって可愛いんですよね。金髪のイケメンで、調子に乗りやすいところはあるものの、苺香に対する想いは純粋で、憎めない。声優の前野智昭さんの演技が、良い感じにはまっていました。
きららアニメの中ではかなり男性キャラが前面に出てくる作品ですが、ディーノと秋月であれば、女性はもちろん男性の視聴者にも受け入れられるのではないでしょうか。
Bパート
Bパートは、原作1巻の2話と4話を組み合わせた、少し変則的な構成でした。苺香と並ぶメインキャラクターである、夏帆と真冬をまとめて紹介しています。
素人目に見ても、『ブレンド・S』は声優の力量が求められる作品だと思います。普段の演技と、接客時の属性になりきっているときの演技を使い分ける必要があるからです。「演技している演技」って、難しいですよね。メインキャラ3人の声優(和氣あず未さん、鬼頭明里さん、春野杏さん)は、いずれも「新人」というカテゴリに入る若い方ですが、その点うまく演じ分けられていました。
ラストは、バイト帰りのゲームセンターで撮ったプリクア(プリントシール機)の写真をうれしそうに見つめて、苺香が眠りにつくシーン。ここはアニメオリジナルです。
原作の4話は夏帆がメインの話だったので、オチに苺香は登場しません。アニメではそこをうまく編集して、「初めてのアルバイトに雇ってもらえて、しかも一緒にゲームセンターに行くくらい仲良しな友達ができた」という、苺香メインのストーリーにしています。このあたりは、さすがプロの脚本家さんですね。
総括
すごく面白かったです!
最初にキービジュアルを見たとき、「ちょっと原作の画風と違うかな…?」と思いましたが、動いているシーンを見るとそれほど違和感がなく、むしろすごく可愛かったです。
可愛い女の子が登場する作品が好きな方、男女のラブコメ作品が好きな方、どんな人にもおすすめできます。
OPの映像を観る限り、私の一番好きなキャラであるひでりもかなり大々的に登場してくれそうなので、これからますます期待したいと思います。