第5話「雨のちカゼ」
脚本:森町やこ 絵コンテ:篠原正寛 演出:篠原正寛 作画監督:油谷陽介・前田学史
今日はポニーテールdayで、スタッフ全員がポニーテールになったスティーレ。
しかし、夏帆が苺香の三つ編みをほどくと、衝撃の事実が発覚する。
一方、終業後にゲームに夢中になりすぎた秋月と夏帆は恐るべき状況に!?
そんな中、苺香が風邪をひいてバイトを休んでしまう。
お見舞いにやって来たスティーレの面々を出迎えたのは、苺香の家族だったが…。
『ブレンド・S』単行本4巻を読みました。
4コマ作品で4巻ともなれば、長寿作品と言っても過言ではありません。
スティーレ開店当時のバイトは夏帆と秋月の2人だけだったこと、ひでりが動画サイトで生放送をしていたことなど、各キャラの過去も描かれていて、ますます面白くなってきたと思います。
特に良かったのが、4巻の最後に収録されていたお話。
見開き2ページぶん、男キャラしか出てこない(ディーノ、秋月、ひでり、苺香兄)シーンがあるんですよね。
「きらら4コマに男は不要」ってみんなが言うものだから、逆に女の子が消えちゃったよ…という(関係ない)。
ああいう男同士でわいわいやっている感じ、大好きなのでアニメでも観てみたいのですが、9月末発売の「まんがタイムきららキャラット」に掲載されたばかりの話なので時期的に難しいでしょうか。
前置きはこれくらいにして、アニメ5話の感想を書いていきます。
Aパート前半:小悪魔苺香、略してこあくまいか
Aパート前半は、単行本1巻12話に収録されているエピソードです。
学校のホームルームが長引いて、バイトに行くのが遅くなってしまった苺香。
慌ててスティーレに入ると、夏帆と麻冬はいつもと違う髪型をしていました。
今日は「ポニーテールday」で、従業員は全員髪型をポニーテールにしているようです(なぜかディーノと秋月も)。
髪が短い麻冬は、ヘアピンを大量に使って無理やり髪を結っています。
うなじ、いいですよね(劣情)。
ポニーテール以外にも、三つ編みやツインテールなど、色々な髪型を試して楽しむ夏帆と苺香。こういったところは女の子ですね。
しかし、定番の「黒髪ストレートロング」だけはダメと苺香は嫌がります。
なんでも、苺香の髪は非常に細いため、結んでいないと静電気で爆発してしまうのだそうです。
自分の髪も静電気に弱い方だというディーノは、買い置きしているトリートメントを苺香にプレゼントします。
ディーノに下心はまったくなかったのですが、同じトリートメントを使うって、完全に同棲のカップルですよね…。
Cパートでようやく気づき、いつものように鼻血を出して倒れてしまいました。
そこで「店長さんとお揃いの香りですね」と笑顔で話す苺香も、罪作りな子です。
本日放送まであと1時間ちょっと!
24時30分から第5話「雨のちカゼ」が放送です!TOKYO MX、BS11、とちぎテレビ、群馬テレビにて!
そろそろテレビの前でスタンバイのお時間ですね!ぜひお楽しみに! #ブレンドS pic.twitter.com/xTzgXjaj5u
— TVアニメ『ブレンド・S』公式 (@blend_s_anime) 2017年11月4日
Aパート後半:もう一組のカップル誕生?
Aパート後半は、単行本1巻10話に収録されているエピソードです。
閉店後のバックヤードで、イヤホンをつけてスマホゲームに熱中する夏帆と秋月。
ディーノもふたりがいることに気づかず、外から鍵をかけてしまいます。
これはいわゆる、密室でふたりきりになって恋が芽生えちゃう系のやつなのでは…? と思いきや、今のところふたりにそうした感情はないようですね。
雷に怯える夏帆に腕を掴まれて、秋月は頬を赤らめていますが、単に同年代の女性と接し慣れていないだけだと思われます。
夏帆の方も、秋月を異性としてではなく、オタクトークができる友達として考えているのではないでしょうか。
若干ネタバレになりますが、『ブレンド・S』はすべてのキャラが男女カップリングになっているという特徴があります。実際に付き合っているかはさておき。
その中でも夏帆と秋月は、スティーレのオープニングスタッフでもあるため、最も長い付き合いです。
夏帆は当初、口調が厳しくて4歳年上の秋月を怖がって敬語を使っていたものの、彼がツンデレ男子と分かってからは呼び方が「秋月さん」から「秋月くん」に変わり、タメ口で話すようになります。
苺香とディーノだけでなく、このふたりが恋愛関係に発展するのかも楽しみですね。
Bパート:妹想いのお姉さんとお兄さん
Bパートは、1巻11話に収録されているエピソードです。
苺香が風邪を引いてバイトを休んでしまったため、ディーノ、夏帆、麻冬は苺香の家にお見舞いに行きます。
3人を出迎えたのは、苺香のお姉さんである愛香でした。
ここで「あれ?」と思ったのは、愛香が夏帆よりも背が高いこと。
なぜ背が低いという先入観があったのか考えてみると、愛香が『未確認で進行形』に登場する真白たちの母親・白雪に似ているからかもしれません。和服、黒髪ロング、天然Sというところが…。
お姉さんの愛香は第1話にも登場していましたが、お兄さんの香一は今回が初登場です。
このお兄さん、きらら系の作品ではあまり見かけないタイプの男性というか、悪い意味ではなく「乙女ゲームに出てきそう」だなと感じました。
原作者の中山幸さんはBLも描かれている方なので、そっち側のジャンルにも詳しいのでしょうか。
第4話の美雨と同様、愛香と香一も、ディーノが苺香の彼氏だと勘違いをしてしまいます。
女の子の友達すらほとんどいない苺香のところに、男性がお見舞いに来たのですから、そう思うのもしかたないかもしれません。
ここで良いなと思ったのは、「末永く苺香と家族ぐるみでお付き合いしていただけるように」と、ふたりがディーノを精一杯おもてなししていたところ。
その方法が、お茶を何杯も飲ませる、硬い煎餅を食べさせるなど、苺香にも匹敵するドSぶりなのですが…。
特にお兄さんの方は、「可愛い妹に彼氏なんて…」と恋路を邪魔する展開も考えられたので、妹の幸せを第一に考えられる人たちなんだろうな、とほっこりしました。
総括
薄暗い部屋で体を寄せ合う夏帆と秋月(嘘は言っていない)…、まさに「ラブコメの波動を感じる」回でした。
苺香とディーノは、日本人とイタリア人、10歳近い年の差と、アクの強い組み合わせなので、夏帆と秋月のペアの方が受け入れられやすいかもしれません。