アニメ

【ネタバレ注意】『ブレンド・S』11話感想

blend-s.jp

第11話「ツンデレ上手、壁ドンは下手」

脚本:雑破 業 絵コンテ:黒柳トシマサ 演出:黒柳トシマサ 作画監督:本村晃一・杉生祐一

休日、苺香と一緒に犬のオーナーを連れて公園に出かけたディーノ。
苺香と夢のような時間を過ごし、オーナーも可愛い犬に恋をする。
その頃スティーレでは、誤ってお気に入りのゲームデータを
消去してしまった夏帆が最大級に落ち込んでいた。
デリカシーのない発言をしてしまった秋月は、なんとか夏帆をなぐさめようとするが…。

『ブレンド・S』第11話を観ました。

美雨役の種崎敦美さんもツイートされていますが、今回は第3話以降で初めて、美雨と麻冬が一度も出てきませんでした。

つまり登場するのは、苺香、ディーノ、夏帆、秋月。チョイ役でひでり。

…もう分かりますね? 最初から最後までラブコメオンリーです(ひでり曰く「胸焼けしそう」)。

恋をする1人と1匹

アバンタイトルとAパート前半は、単行本3巻7話のエピソードでした。

休日に、苺香と一緒にオーナーの散歩に行く約束をしたディーノ。

電話を切ったあとで、「これってデートなのでは?」と今さら気づきます。

ダシに使っているわけではないのでしょうが、オーナーを飼い始めたことで、ふたりの仲がさらに接近したように感じます。

苺香とディーノが電話をしているシーンは、これまで描かれていなかったので。

そして迎えたデート(?)当日。

休日の公園は、家族連れやペットを連れた人たちでにぎわっています。

そんな光景を見て、「自分たちも家族に見えるだろうか」とディーノは思いますが、さすがに口には出しません。

対して苺香は、ディーノの心を読んだかのように「家族よりも夫婦ですかね?」と、またもや小悪魔的な発言。

他にも、ショートパンツを履いているから大丈夫とスカートをまくり上げたり、気合の入った手作り弁当を持参したりと、今回の苺香は接客時とは別の意味でキレッキレです。

しかしながら、このパートの主役はディーノや苺香ではなく、オーナーでした。

遊んでいたフリスビーを他の犬に取られてしまい、返せと言わんばかりに威嚇をするオーナー。

ただ、相手の犬が好みのタイプだったらしく、怒るどころか逆に一目惚れします。

苺香に促されて、オーナーはその犬に挨拶をするものの、そのときの表情が凶悪だったため逃げられてしまいました。

そういえば、目つきが苺香に似ているという設定でしたね…。

苺香に似た目つきのオーナーが恋をする犬を、ディーノ役の前野さんが兼務するというのは、狙ったキャスティングだったのでしょうか。

夏帆・秋月のツンデレペアも最高でした

Aパート後半の舞台は、再びスティーレの店内に。単行本3巻4話に収録されているお話です。

オーナーは失恋してしまいましたが、ディーノにとっては苺香との公園デートは大成功に終わりました。

キッチンでの仕事中、ウキウキ顔でそのときの出来事を話すディーノにひきかえ、秋月は浮かない表情。

リセマラしたソシャゲーのデータをうっかり消してしまった夏帆に対し、デリカシーのない返事をして落ち込ませてしまったのを気にしているようです。

ソシャゲーといえば、『ブレンド・S』のアニメレビュー記事を読むような方なら、「きららファンタジア」は当然プレイしていますよね?(決めつけ)

よければフレンド登録お願いいたします。

それはさておき。侘び石ならぬ詫びパフェを作ったときの秋月の態度には、前話に続いてニヤニヤさせられました。

「べ、別にお前のためってわけじゃねーよ」と、ツンデレの鑑のようなセリフ。夏帆の接客の師匠と言われているだけのことはあります。

ただ、次回予告を見る限り、アニメでの夏帆×秋月ペアの話はこれで終わりになりそう。続きは原作で楽しみたいと思います。

苺香とディーノの恋路はいかに

BパートとCパートは、単行本3巻9話のエピソード。

スティーレの制服を勝手にアレンジしたというひでりが、バックヤードで苺香とお喋りをしています。

このふたりの組み合わせも良いですよね。各キャラの年齢がバラバラな『ブレンド・S』の中で、同い年(16歳)なのは苺香とひでりだけです。

ひでりの服についている糸くずを取ってあげようとした苺香ですが、バランスを崩して倒れてしまいます。

ひでりを押し倒す形になった苺香と、そんな苺香にときめくひでり…。

f:id:mashirog:20171217162114j:plain
引用:『ブレンド・S』4巻46ページ

その光景を目撃したディーノは、「奴も立派な男なんデスから(意味深)」とふたりを引き離し、その気になれば自分も苺香を壁ドンくらいできると豪語。

しかし、苺香自身にも「壁ドンがどんなものか見せてほしい」と言われたにもかかわらず、なかなか実行に移せません。

見かねたひでりがディーノの背中を押し(例えでなく本当に押してる)、苺香を壁ドンすることに成功します。

顔だけはイケメンなディーノにこんなことをされれば、さすがの苺香も落ちるのではと期待しましたが、彼女は「お相撲さんの張り手のようですね」と…。

このあと、ディーノは秋月やひでりにヘタレと怒られていましたが、今回に限っては苺香が天然すぎたのが原因でしょう。

第6話の海水浴で少し良い雰囲気になったものの、それ以降の苺香とディーノの関係は、進んでいるような進んでいないようなもどかしい感じです。

結局、苺香はディーノのことを男性として好きなのか? 好意は持っているだろうけど、いわゆる「いい人」止まりなのか?

そうした視聴者の疑問に一定の答えを出してくれると思われるのが、次回の第12話です。

スキー旅行の話は、単行本第3巻のラストも飾っている重要なエピソード。アニメの最終回としてもふさわしい内容になると思います。