こんにちは。「まっしろライター」のましろ(@mashirog)です。
1月3日に、瀬谷八福神めぐりをしてきました。
今年の初詣は、瀬谷八福神のお寺めぐりをしてきました。合計13km、写真を撮ったりしながらだと4時間半くらい pic.twitter.com/Sye9ZyS019
— ましろ@ライター (@mashirog) 2018年1月3日
七福神を祀るお寺や神社は各地にありますが、横浜市瀬谷区のものはダルマ大師を加えた、全国的にも珍しい「八福神」です。
瀬谷八福神めぐりのおすすめルート
瀬谷八福神めぐりをするのは今回が初めてなので、相鉄線の駅で無料配布されている「駅からさんぽ」に書かれている通りのルートで回りました。
瀬谷駅を起点に大きく「北ルート」と「南ルート」に分かれていて、合計約13kmの行程。
9時に自宅を出発して、帰ってきたのは14時でした。途中で休憩したり、帰り際にスーパーで買い物していたりしたので、純粋に八福神めぐりにかかった時間は4時間ほどでしょうか。
また、この「駅からさんぽ」に、それぞれのお寺で押せるスタンプの台紙もついています。
スタンプ帳は各お寺でも200円で置いていますが、「駅からさんぽ」についているものを使えば無料なので駅でもらっておきましょう。
北ルート
1.長天寺(ダルマ大師)
まずは、ダルマ大師を祀る長天寺から。
開山は1394年。明治時代、瀬谷区がまだ「瀬谷村」だったころは、ここに村役場が置かれていたそうです。
ダルマ大師を祀るお堂は、本堂の反対側、お墓の並んでいる区域に建てられています。
赤いのぼりのある場所が八福神のお堂、紫ののぼりのある場所がスタンプ置き場です。
長天寺はお堂とスタンプ置き場が隣接していますが、他のお寺では少し離れている場合もありました。
2.妙光寺(大黒天)
妙光寺へは、長天寺から瀬谷駅まで一旦戻り、「海軍道路」と呼ばれている大きな道路を北上します。
平坦な道ではありますが、歩くと30分くらいかかりました…。
瀬谷駅北口から「鶴間駅東口」行きのバスに乗って、「竹村町」停留所で降りると、妙光寺の目の前まで行くことができます。
妙光寺の開基は652年と、八福神めぐりのルートの中では最も由緒あるお寺です。
祀られている八福神は、大黒天。富貴、長寿などのご利益があります。
神仏習合の時代には、音読みが同じという理由で日本神話の「大国主(オオクニヌシ)」と同一神扱いされていました。
3.善昌寺(恵比寿神)
妙光寺から南に300mほど歩いたところに、恵比寿神を祀る善昌寺があります。
このあたりは歩道がなく、道幅も狭いため、車にはご注意ください。
創建年ははっきりしていませんが、弘治年間(1555年~1558年)だと伝えられています。
恵比寿神は、八福神で唯一の日本出身の神様で、イザナギとイザナミの間に生まれた初めての子ども「ヒルコ」がモデルです。
ヒルコは不具の子であったため、イザナギたちに船に乗せられて海に流されてしまいました(ひどい)。
しかし、流れついた先で人々に信仰され、漁業や商売繁盛を司る恵比寿神になったと言われています。
4.徳善寺(毘沙門天)
善昌寺から徳善寺までは、約1.8km。
途中までは一本道ですが、お寺の入口の場所が若干わかりづらく、「駅からさんぽ」の地図もここだけやたら詳しく書かれていました。
お寺の創建は1555年。入り口には立派な山門があり、中に仁王像も安置されています。
徳善寺では、八福神の毘沙門天が祀られています。
仏教の四天王の一尊、北方を守護する武神で、上杉謙信など戦国武将に篤く信仰されていました。
八福神としては福の神の性質が強くなっていますが、もちろん勝負ごとへのご利益も健在です。
徳善寺から10分ほど歩くと、スタート地点の瀬谷駅に戻ってきます。
北ルートの歩行距離は約7.1km。かかった時間は2時間ほどでした。
(徳善寺の入り口が分からなくて10分くらいうろうろしていた時間を含む)
南ルート
5.宝蔵寺(弁財天)
瀬谷駅から踏切を渡って700m歩いた先に、南ルート最初のお寺である宝蔵寺があります。
創建は1396年。境内には天満宮の鳥居と祠も建っていて、神仏習合の名残りが感じられました。
「ました」と他人事のように書きましたが、実は今までにも何度か来ていて、「そうてつStyle」というサイトにもレポート記事を投稿しています。こちらもあわせてどうぞ。
宝蔵寺で祀られている弁財天は八福神唯一の女神で、音楽や芸能のご利益があると言われています。
また、名前の「財」とかけて金運アップのご利益もあるとか。
6.西福寺(布袋尊)
厚木街道を横断して5・6分ほど歩くと、布袋尊を祀る西福寺に到着します。
創建は1534年を伝えられています。また、境内には樹齢1000年以上という立派な椎の木もありました。
布袋尊は七福神の中で唯一、実在したお坊さんです(八福神のくくりでいえば、ダルマ大師も実在)。
大きなお腹が特徴で、いつも笑顔を絶やさず人々に接していたという言い伝えから、円満の神様として七福神に組み入れられました。
また、西福寺に来た際は、隣の左馬社にも参拝されることをおすすめします。
瀬谷区や大和市の周辺には、「サバ神社」という名前の神社が12社も密集しています。
江戸時代には、これらのサバ神社を順番に参拝する「七サバ参り」が実際に行われていました。
この前の夏、七サバならぬ「十二サバ参り」をしてきたときのレポート記事を書いているので、よければそちらもご覧ください。
(サバの味噌煮の神様が登場するマンガ『ミソニノミコト』とかけた、半分ネタ記事です)
7.宗川寺(福禄寿)
西福寺から宗川寺までは、南に約1.2km。
このあたりの道幅も狭いものの、住宅街の中を通るため車はそれほど多くありません。
創建は、八福神めぐりのお寺の中では比較的新しく、1625年だそうです。
宗川寺で祀られている八福神は、福禄寿。
長い頭と白いヒゲ、杖をついた姿が特徴で、主に長寿のご利益があると言われています。
8.全通院勢至堂(寿老人)
最後の目的地である全通院勢至堂へは、宗川寺から南に約1km。
創建年は不詳で、お寺というよりは、高台の広場にお堂や稲荷神社がポツンと建っているといった趣でした。
明治時代には、境内に小学校の分教場があったそうです。
全通院勢至堂で祀られている八福神は、寿老人。
長い頭と白いヒゲ、杖をついた姿が特徴で、主に長寿のご利益があると言われています。
「上の文章、福禄寿の説明と同じでは?」と思ったあなたはするどい(何)。
それも仕方のないことで、福禄寿と寿老人はあまりにもプロフィールが似ているため、元々は同じ神様だったと考えられています。
過去には、福禄寿と寿老人のどちらかが削られ、代わりに吉祥天などの神様が七福神に入っていた時代もあったそうです。
以上で、瀬谷八福神めぐりも終了。お疲れさまでした。
…と締めくくるのは早くて、ここから瀬谷駅まで約2.3kmの道のりを戻らないといけません。
環状4号線をまっすぐ歩いていけばいいのですが、全通院勢至堂の近くの「下瀬谷橋」停留所から瀬谷駅行きのバスも走っています。
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まとめ
七福神めぐりのスポットは全国各地にありますが、その中でも瀬谷八福神めぐりはかなりおすすめです。地元びいきを入れたとしても。
- 距離は約13kmと長めだが、瀬谷駅を挟んで北ルートと南ルートに分かれている(2回に分けて行ってもいい)
- 北ルートと南ルートそれぞれの一番遠いお寺(妙光寺、全通院勢至堂)まではバスが走っている
- 神奈川県の他の七福神(鎌倉、藤沢、鶴見など)よりもマイナーで人が少ないので、落ち着いて参拝できる
瀬谷駅へは、横浜駅から相鉄線で乗り換えなしで行けますので、ぜひ足を運んでみてください。
特急だと通過してしまう、各停だと止まる駅が多すぎて時間がかかるため、急行か快速で。
七福神の神様をもっと知りたい方にオススメの4コマ『ななつ神オンリー!』
たまにはマンガレビュー以外の記事も…と思ってこの記事を書きましたが、七福神ときたらこの作品を紹介しないわけにはいきません。
七福神の神様たちが人間界で美少女アイドルグループになるという設定ながら、神話由来のエピソードもしっかりと組み込まれているのが特徴。
この作品を読み終わるころには、七福神の名前を全員言えるようになっているのはもちろん、福禄寿と寿老人の区別もつくようになっていることでしょう(ダルマ大師は登場しません)。